ガラスレンズとプラスチックレンズについて
メガネレンズを大きく分けると、ガラス素材とプラスチック素材に分かれます。


どちらが優れているというものではありません。それぞれに良い所もあれば、悪い所もあります。 お使いになる環境や、何を重視したいかによって選択が決まります。
レンズ製造技術も徐々に進歩し、プラスチックの弱点もかなり改善されてきています。その為、最近は、「軽さ」と「割れにくさ」に優れるプラスチックレンズが主流となっています。
割れにくく トラブルの少ないのはプラスチックレンズですが、プラスチックの弱点でよく問題になることは、キズと耐熱性です。金属や石の粉が飛んでくるようなお仕事の場合、かなり早い時期からキズが目立ってしまいます。また、夏の車中などにメガネを置かれる方は、プラスチックレンズでは熱に耐えられませんので、ガラスレンズがお勧めになります(一部耐熱性プラスチックレンズもあります)。
また、長年ガラスレンズをお使いいただいている方の場合には、見え具合において「どうもプラスチックレンズは馴染めない」ということもあります。



レンズの性質を決める要素として、まずは「屈折率」です。 これは光を曲げる力を表すものですが、数字が大きいほど薄く仕上がる「薄型レンズ」になります。
屈折率は、プラスチックレンズで、「1.49」、「1.56」、「1.6」、「1.67」、「1.70」、「1.74」、「1.76」などがあり、ガラスレンズでは、「1.523」、「1.6」、「1.70」、「1.80」、「1.90」などがあります。
ただし、大は小を兼ねる的に、薄ければ薄いほどいいと考えるのは問題で、薄くするために犠牲になっているレンズ特性もありますので、バランスを考えて選択することが必要です。




レンズの周辺で見ると、色がにじんで見えることがあります。 この「色にじみ」の程度を左右するのが「アッベ数」です。
「色にじみ」のことを「色収差」といいますが、これはレンズの宿命で特に周辺で見た時に発生します。ただし、「アッベ数」が大きい素材を使えば少なくすることが可能なのです。
レンズを薄くするために、屈折率の高い「薄型レンズ」をよく使いますが、屈折率の高い素材ほど「アッベ数」が低い傾向があります。つまりレンズ周辺をとおして見た時に「にじみ」が発生しやすくなるのです。それほど度数が強くないのに、むやみに薄型レンズを使うことを、あまりオススメできない理由がココにあります。
photo photo



同じ厚み(体積)のレンズでも、「比重」が変われば重さが変わります。
特にガラスレンズの場合には、薄型レンズほど比重が大きくなりますので、薄型レンズを使うことで、厚みは薄く仕上がっても、重さはそれほど変わらない場合もあります。
当店にて扱っているガラスレンズで例をあげますと、下図のようになります。








Hattori Opticians inc. // e-mail : info@hattori-opt.com // (有)メガネの服部

Copyright (C) 2008 by Hattori Optisians inc.. All Rights Reserved.
画像・文章等の無断転載はおやめください。 (有)メガネの服部