人はもともと左右2つの眼を使って見ています。 もちろん片眼でも見えますが、両方の眼で見ることによって、より高度な視覚が生まれます。 その中で代表的なものが、「両眼視機能」といわれるものです。
例えば、ケイタイやパソコンなど、仕事・プライベートを問わず近いところを見続けることが非常に多くなっています。これらは、あまり眼を動かすことなく近方を見続けますので、眼にとても大きな負担がかかります。「筋性眼精疲労」や「調節性眼精疲労」などを誘発し両眼視機能が不安定な状態になることもあるようです。
両眼視機能測定は、近視や乱視などの測定だけでなく、眼の向きを測定したり、輻輳・解散などといわれる眼を動かす力の測定も行います。これらの結果をもとにメガネによる矯正や眼の使い方の修正を行い問題を軽減していきます。 ※ 状況により、医療機関での診察をおすすめさせていただくこともございます。
※ 視覚機能測定についてはコチラ→  《 **》

一般的な眼鏡店では、あまり行われることのない「両眼視機能測定」ですが、当店では以前より、その必要性が感じられるお客様には測定させていただいておりました。  最近では、その必要性が徐々に高まってきていることを実感しています。おそらくは、生活環境が近くを見ることが多い状況に変化するなか、眼にとっては非常に負担の多い生活になってきているのだと思われます。 






同時視 は、左右の眼に映ったそれぞれの映像を同時に見る機能のことです。
両眼を開けて見ていても、その両眼の映像が見えているとは限らず、片眼しか見えていないこともあり、この状態では同時視ができていないことになります。
まっすぐ前方を見ているときには同時視ができているものの、近方視や側方視の時に出来なくなってしまう場合もあります。 眼のコリなどが原因で、眼の運動機能が低下していると起こりやすくなる傾向があります。

同時視は、両眼で物を見る機能である両眼視機能の一番基礎になるものですので、この同時視なくして次に出てくる融像や立体視は成立しません。
同時視ができていないと、距離の感覚がわかりにくい、 車の運転が苦手、 球技が苦手、 歩いているとき人にぶつかりやすい、などの問題が起こります。 


「融像」とは、左右の眼に映ったそれぞれの映像を、1つにまとめて見る働きのことです。

両方の眼に映ったものを脳で認識できていても、それが1つの映像としてまとまっていなければ融像できているとはいえません。 例えば、右の図は融像できていない状態を再現してみました。 左右に映った映像がまとまらず2つにダブって見えます。

以前にあった例では、
すべて二重に見えてしまうため、「車を運転する時に、センターラインが2本あるように見えてしまう。どっちに沿って走ればいいのか分からず怖い。とても運転できない!」とおっしゃるお客様がご来店されたこともありました。
2重に見えると煩わしいので、脳が無意識のうちに視覚を操作し、片方の映像をうすく、もしくは消してしまうこともあります。 この場合はものが二つにダブって見えることはなくなりますが、両眼を開けていても、片眼しか見えていない状態ですので、距離の感覚がつかみにくかったり、見えているつもりが見えていないという現象が起こることがあります。
 「なぜか、頻繁に車をぶつけてしまう」と言われる方がおられますが、実は運転技術の問題ではなく、眼に問題がある場合も考えられるわけです。


立体視 は、物を立体的に見る感覚です。
右眼と左眼は、離れていることで わずかに違った角度で物を見ることになります。これを視差といいますが、この視差によって立体感を感じることができます。 そのため、片眼では立体視は起こらないことになります。 実際には片眼でも、対象物の「色合い」、「鮮明度」、「他のものとの大きさの対比」などにより、距離感は得られるため、立体感も感じているように思えることがありますが、本来の意味での立体視は2つの眼が必要になります。。
■ 立体視を利用したものが、いわゆる3D映像です。 下のクマさんで、試しにおこなってみましょう!
右のクマは右眼用の映像、左のクマは左眼用の映像です。 この映像は同じもののように見えますが、僅かに角度を変えて撮影してあります。
左右のクマをそれぞれの眼で別々に見ればいいわけですが、、、 なかなか難しいですよね。3D映像の本などで見慣れている方は大丈夫だと思いますが、、、
まず、これは平行法で見えるように作ってありますので、遠くを見る感覚で行います。
具体的には、画面上のクマをしっかりと見るのではなく、眺めるようにぼんやりと見ます。まるで四角い窓があって、そこから遠くの景色を眺めるような感覚です。 映像はぼやけていてかまいません。 そして、何気に下の2つの黒点を意識しておきます。 ぼやぁ〜とながめていると、ぼやけながらも2つある黒点が4つに見えたり3つに見えたりしてきます。
すると、ぼやけながらですから分かりにくいですが、クマも4匹いるような3匹いるような感じになります。
3つに見えたときがチャンスです! そぉ〜っと真ん中の映像に意識を持っていきます。 見ようとすると失敗します。あくまでそぉ〜っと意識を持っていく感じです。 
視線がロックされると真ん中のクマが立体的に見えます。左右のクマは見ているというより、周辺視野に映っている感じです。

※ 右の映像のような感じに見えます→



● 平行法にて、立体視を体感してみましょう!


































眼鏡公正取引協議会 会員店

Hattori Opticians inc. // e-mail : info@hattori-opt.com // (有)メガネの服部

Copyright (C) 2008 by Hattori Optisians inc.. All Rights Reserved.
画像・文章等の無断転載はおやめください。 (有)メガネの服部