眼の筋肉には、「 内眼筋 」と「 外眼筋 」があります。
 「内眼筋 」は、眼球内に存在する筋肉で「毛様体」と「虹彩」の筋肉です。  もうひとつの「 外眼筋 」は、眼球の外側にある筋肉で眼球運動をつかさどっています。ここでは、この「外眼筋」をとりあげます。

外眼筋には、4本の直筋( 内直筋、 外直筋、 上直筋 、 下直筋 )と、2本の斜筋( 上斜筋、 下斜筋 )があります。 この片眼6本、両眼で12本の筋肉の働きで眼球運動は起こります。 眼を横に向けたり、内に寄せたりするときは、これらの外眼筋がバランスをとりながら作用しています。


眼球を鼻側(内側)方向に向ける筋肉です。 近くを見るときには眼を内側に寄せる必要がありますが、その時に活躍するのがこの「内直筋」で、外眼筋のなかで最も強力な筋肉です。  動眼神経で支配されています。



眼球を耳側(外側)方向に向ける筋肉です。 内直筋と共同作業し、水平運動にのみ関与します。  外転神経で支配されています。


 
上直筋・下直筋ともに、眼を上下に向ける時に作用します。 ただし、眼球に対して斜めに付着しているため、その動きは少々複雑です。 眼球が23°外転した位置で筋肉の走行が視線と一致し、上転・下転作用が最大になります。 また、眼が内転した位置では回旋作用が大きくなります。   上直筋・下直筋ともに動眼神経で支配されています。


 
上斜筋は内方回旋作用のほか、下転および外転作用があります。 下斜筋は外方回旋作用のほか、上転および外転作用があります。 内転位では上転作用が強くなり、外転位では外方回旋作用が強くなります。  眼球が51°内転した位置で上斜筋が収縮すると眼筋の走行が視線と一致し、上転・下転作用が最大となります。  上斜筋は滑車神経、下斜筋は動眼神経で支配されています。





下の図は、本を読むときなど近くを見ているときに主に作用している筋肉を示したものです(赤色で表示した部分です)。
両眼の内直筋が収縮して眼球を内側へ向けています。
内直筋は外眼筋の中でもパワフルな筋肉なので、少々の事ではへこたれません。しかし長時間の近方作業となると、さすがに疲労してきて、内直筋のコリが発生してきます。 このコリは、他の部分にも影響を及ぼし、眼精疲労や肩こり・頭痛などの原因にもなります。

日常生活の中で、時々近い所を見るくらいでは問題になりませんが、一日中、モニターを見続けるお仕事の方など、近くを長時間にわたり見る必要がある場合には、特にこのことを注意する必要があります。


当店では、近くを見るときの眼の疲労を抑えることを目的としたメガネのご提案もいたしております。
近くを見ることが多く、眼の疲れ、頭痛・首痛・肩こり、その他の不快感などでお困りの方は、お気軽にご相談ください。




斜位とは、普段は眼位(眼の向き)に異常は無いが、両眼で物を見る眼の機能を除去した状態になると眼位に異常が生じる状態です。 検査では特殊なレンズを使用し測定しますが、簡単な方法では片眼を塞いでどのような眼の動きをするかを観察して判断することもできます。 おおよその判断ならご家庭でも可能です。
詳しくはコチラをご覧ください。→ 《 斜位について 》 (新しいウィンドウで開きます)

つまり、見たいところに眼が向かず、視線のズレが出てしまう状態なので、常に眼の筋肉(外眼筋)を使って一生懸命に眼の向き(眼位)を修正しないといけないわけです。 眼を開けて物を見ているあいだは常に外眼筋は働きっぱなし! という状態ですから、疲れて当然の眼の状態なのです。
とは言うものの、実はわずかな視線のズレはほとんどの人にあり、それほど特別なものではありません。程度が強くなければ問題になることは少ないのですが、その方向と量によっては深刻な問題となることもあります。

※下図の例は「内斜位」といわれるものです。
  眼の向きを修正しようとする力が抜けると、眼が内寄り(寄り眼の状態)になってしまう状態です。


当店では、遠方および近方の眼位測定を行うことが可能です。
「眼が疲れやすい」、「両眼より片眼で見たほうが楽」、「距離感がつかみにくい」、「時々、視点が定まらないことがある」などの症状があればお気軽にお申しつけください。







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