「眼の力み」とは、見るときに眼に力が入ってしまうこと。 眼に余分な力が入らず無理のない眼の使い方で、なおかつ視力がよければ非常に良いことなのですが、眼に力を込めて良い視力を保っているとしたら、、、
「眼の力み」は、眼の中の筋肉(内眼筋)や眼の周りの外眼筋の緊張ですが、この緊張は眼だけにとどまらず、後頭部から首・肩へと影響し、身体全体の不調のもとになることがあります。 いわゆる「眼のコリ」から身体全体のコリとなり不調をきたすという状態です。
また、外眼筋の無理な緊張は、眼球を締め付ける状況にもなり、眼そのものにもさまざまな影響を及ぼします。
「眼の力み」とは、具体的にどんなものでしょうか?
内眼筋とは、眼球内の筋肉のことですが、主に「調節」という分野に係わっています。
調節というものは、本来 近くを見るときのピント合わせをするために働くものですが、それ以外の働きをさせたり、必要以上の働きを強いられた場合に問題が起こります。
無理な「調節」が、眼の力みとなり「眼のコリ」をつくります。
眼のコリは、さまざまな問題を引き起こします。
その他にも、メガネをお使いの方の場合、度数の進行をはやめてしまったりすることもあります。
メガネの度数が合っていないケースで以外に多いのが、近視などで過矯正状態、つまり強すぎる度数のメガネを掛けていらっしゃる場合です。 近視の度数が強すぎても、ご自身の眼の調節力を使って過剰分を打ち消して見ることができてしまうので、よほどの過剰でなければ、視力検査でも良い結果がでてしまい、気が付かないことがあります。
近視の度数が変化する場合、進行していくことばかり考えられがちですが、度数が軽くなってくることもよくあります。 近視が軽くなってくると、当然のことながら現在使用中のメガネは眼に対して強すぎるということになります。 傾向として、40代以降のお客様に多いケースです。
また、昨今 測定機器の発達により、深い知識がなくてもマニュアルにしたがってある程度測定ができてしまう状況になってきていますので、機械任せの結果 過剰度数のメガネが作られてしまうケースもあるようです。
若年層のお客様の場合、眼の力も多く、測定時には力も入りがちになるので、特にこの傾向が強いように思います。
いずれも、「眼の力み」の元になります。
できるだけメガネ無しで頑張って、どうしようもないときだけ老眼鏡を掛ける、という方がよくいらっしゃいますが、これもよくありません。 見づらい状態で新聞など読んでいると、眼の中でなんとかピントを合わせようと内眼筋の緊張が最大パワーで継続することになり、非常に大きな負担になります。 かなり「力んだ見方」となってしまいます。
遠視や乱視は、内眼筋が働く「調節」という力で ある程度見づらさを克服できてしまうので、ついつい無意識のうちに眼の力が入りがちになります。 本来なら近くを見るときに使うべき「調節力」を普段から使って生活するので、非常に疲れます。そのうえ近くを見る時には さらに「調節力」を要求されますので、近くを見ることがイヤになってしまうこともあります。 一般的な視力(遠方視力)は良い場合も多いので、気が付かないこともあり、注意が必要です。 状況を正しく把握し、適切なメガネなどの矯正具を使う必要があります。 メガネなどを使わずに頑張っていると、非常に「力んだ見方」になってしまいます。
その他では、長時間の近方作業なども大きな「眼の力み」を生みます。



眼や身体に悪影響を及ぼす「眼の力み」ですが、1つめの「内眼筋の余分な緊張」に続いて、
眼の動きは、眼球の周りに付いた6本の筋肉(外眼筋)の働きで起こります。 上直筋、下直筋、外直筋、内直筋、上斜筋、下斜筋の6本です。
見たい方向へ眼を向けるとき、この6本の筋肉がバランスをとりながら眼の向きを変えるわけですが、一定方向ばかりをずっと見続ける場合、かたよった筋肉の使い方を継続することになります。すると、筋肉の血行が悪くなり いわゆるコリが発生します。同じ姿勢でじっとしていると「肩がこる」のと一緒です。
眼のコリは、首、肩へと伝わり
などを引き起こします。
また、外眼筋のコリは、その動きの滑らかさを損なうことになりますので、見たい方向と眼の向きにズレが発生したり、動くものを眼で追うのがしづらくなったりします。 その結果、
などの症状を引き起こすことがあります。
それ以外にも、外眼筋のアンバランスな動きは、眼球そのものを圧迫したりすることもあると思われますので、

最近では、携帯電話やパソコンが無くてはならないものとなり、近くを見続けることが非常に多くなっています。
眼のコリが発生しやすい生活環境になってきていますので、注意が必要です。
その他、「見たい所へ眼をむける」のページにも載せましたが、
潜在的に眼の向きにズレを持った方の場合も、常に「外眼筋」の緊張を必要としますので、絶えず「眼の力」が入っている状態となります。 眼にかかるストレスを少しでも減らす為には、「眼の力み」を軽減することを考える必要があります。
それともう1つ、
これは一種のクセのようなものだと思うのですが、見る時についついグッと眼に力を入れてしまう方がおられます。 ギュゥッと眼を締め付けるような見方をするわけです。 集中力に優れた方は、このような見方をする場合が多いように思いますが、眼のコリを招きやすい見方ですので、注意が必要です。


まず大事なことは、近視・遠視・乱視そして老眼などの、いわゆるピント合わせの為のメガネが必要な方は、無理をせずに必要なメガネを掛けていただくことがお勧めです。
私たちがメガネの必要性をお話すると、どうしても「メガネを売りたいからだ」と思われがちですが、私たちは、「お客様にとってプラスになるメガネ」を前提にご提案したいと考えています。売りたいことを優先し、必要の無いメガネをおすすめすることはありません。
「メガネに頼ると、かえって眼が悪くなる」といわれる事もありますが、メガネを掛けずに頑張ることは、眼を鍛えることにはなりません。 逆に眼によくない負担を掛けることになります。
眼を鍛えるのであれば、「眼のストレッチ」や「眼の運動」など、そのためのトレーニングをすることががおすすめです。必要なのは、適度な運動によって必要な筋力とその柔軟性を維持することです。
お使いいただくメガネは、正しく度数設定されたものを正しく使うことは、言うまでもありません。
そして、あまり知られていないことですが、眼の向きなどを整える度数が必要な場合には、それらの度数を含めたメガネをお使いいただくことです。 これは、視覚機能測定(単なるプリズム測定とは異なります)をすることにより可能になります。 良く見えるだけのメガネではなく、楽に良く見えるメガネである必要があります。
見方のクセなどにより、眼の使い方に問題のある方は、ビジョントレーニングなどにより正しい眼の使い方ができるようにすることも大切です。  





※ 視覚機能測定についてはコチラ→  《 **》








眼鏡公正取引協議会 会員店

Hattori Opticians inc. // e-mail : info@hattori-opt.com // (有)メガネの服部

Copyright (C) 2008 by Hattori Optisians inc.. All Rights Reserved.
画像・文章等の無断転載はおやめください。 (有)メガネの服部